ブラックロック商品に400億円流入|イーサリアムETF

大手資産運用会社ブラックロックは24日、イーサリアムETF(上場投資信託)の運用を開始し、初日から市場をリードする好調なスタートを切った。
暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースのプライム部門は同日、ブラックロックのiSharesイーサリアムETFウォレットに2億6240万ドル(約404億円)相当のイーサリアム(ETH)を送金した。これにより、ブラックロックは運用開始からわずか2日で7万9699ETH(約2億7700万ドル、426億円相当)を保有するに至った。
BlackRock(iShares) Ethereum ETF wallet received 76,669 $ETH($262.4M) from #CoinbasePrime 10 hours ago.
According to #BlackRock's official website, #BlackRock currently holds 79,699 $ETH($277M).https://t.co/sefS6WTlHz pic.twitter.com/pvEGrWxvT9
— Lookonchain (@lookonchain) July 25, 2024
イーサリアムETF市場、ブラックロックが主導
米証券取引委員会(SEC)は23日、8つのイーサリアムETFを承認。初日の取引高は各社とも高水準を記録した。
仮想通貨アナリストのジェームズ・セイファート氏によると、ブラックロックのiSharesイーサリアムトラストETFは初日に2億6650万ドル(約410億円)の資金を集め、最も好調なパフォーマンスを示した。これは、機関投資家からの強い需要を反映している。
グレースケールETFからの大規模流出
一方、仮想通貨運用会社グレースケールのイーサリアムトラスト(ETHE)は、ETFへの転換後に大規模な資金流出を経験した。同社は仮想通貨投資の先駆者として知られ、機関投資家向けの商品を提供してきたが、今回のETF化に伴い状況が変化している。
In the past 24 hours, #Grayscale transferred 140,044 $ETH($485.6M) to #CoinbasePrime, and received 4,382 $ETH($14.8M) from #CoinbasePrime, with a net outflow of 135,662 $ETH($470.8M)!
According to #Grayscale's website, #Grayscale currently holds 2,489,075 $ETH($7.9B).… pic.twitter.com/2LYaRinh4h
— Lookonchain (@lookonchain) July 25, 2024
グレースケールは13万5662ETH(約4億7080万ドル、724億円相当)の純流出を記録した。それでも同社は依然として大量のイーサリアムを保有しており、公式サイトによると現在248万9075ETH(約79億ドル、1兆2150億円相当)を運用している。
イーサリアム価格への影響
イーサリアムETF全体の2日目の純流出額は1億1330万ドル(約174億円)に達し、主にグレースケールのイーサリアムトラストからの流出が原因となっている。
この大規模な資金流出は、時価総額2位の仮想通貨イーサリアムの価格に下落圧力をかけている。25日時点でイーサリアムの価格は過去24時間で8.5%下落し、3165ドル(約48万7000円)で取引されている。
今後の展望
イーサリアムETF市場は立ち上がったばかりだが、ブラックロックを筆頭に機関投資家からの関心は高い。一方で、グレースケールからの資金流出など、市場の変動要因も存在する。
今後、イーサリアムETF市場がどのように発展し、仮想通貨市場全体にどのような影響を与えるか、注目が集まっている。投資家は市場動向を慎重に見極める必要がある。