ファイルコイン(FIL)とは?仮想通貨の特徴、将来性について
ファイルコイン(Filecoin/FIL)とは、「人類にとって最も重要な情報を保存する」というビジョンのもと2014年に設立された分散型ストレージを実現する仮想通貨プロジェクトです。
ファイルコイン(FIL)は、世界中のユーザーが未使用のストレージ容量を貸し借りできる仕組みを構築することで、従来の中央集権型クラウドストレージに代わる新しいストレージネットワーク環境の実現を目指しています。
本記事では、ファイルコインの特徴、現在までの価格推移と今後の将来性について、最新のAI予測結果を含めて解説していきます。ファイルコインを購入できるおすすめの仮想通貨取引所や購入方法も紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
ファイルコイン(FIL)価格予想チャート
ファイルコイン(FIL)過去価格チャート
ファイルコイン(FIL)の詳細
通貨名 | Filecoin (FIL) |
---|---|
Filecoin 価格 | $7.94 |
Filecoin ATH | $236.16 (April 1, 2021) |
Filecoin 変動率(24時間) | ▲ 8.45% |
Filecoin 変動率(7日) | ▲ 44.15% |
Filecoin 時価総額 | $4.80B |
総供給量 | 605.35M |
ファイルコイン(FIL)とは?
ファイルコイン(Filecoin/FIL)とは、従来のGoogle DriveやDropboxなどの中央集権型クラウドストレージに代わるWeb3.0時代の新しい「分散型ストレージシステム」の構築を目指す仮想通貨プロジェクトです。
このプロジェクトは、2014年にProtocol Labsの創設者であるJuan Benet氏によって設立されました。2017年に初となる仮想通貨ICO(Initial Coin Offering)を実施し、約2億500万ドルという巨額の資金を調達することに成功。その後、2020年10月にローンチされ、分散型ストレージプロジェクトとして正式にリリースされました。
ファイルコインは、世界中のユーザーが持つ未使用のストレージを活用することで、世界中に分散された巨大なストレージネットワークの構築を目指しています。分散型インターネットの基盤を支えるストレージインフラとして重要な役割を果たすことが期待されています。
Web3.0時代において、企業や個人は従来の中央集権型クラウドストレージからの脱却を図り、ファイルコインを通じて、より自由で安全性の高いインターネット環境を構築できるようになるでしょう。
ファイルコイン(FIL)の特徴
ファイルコインには、次の3つの特徴があります。
- 分散型ストレージシステム
- 新プロトコルIPFS(InterPlanetary File System)
- マイニング報酬
それぞれの特徴について詳しく見てみましょう。
1. 分散型ストレージシステム
ファイルコインの分散型ストレージシステムは、世界中のユーザーが持つ未使用のストレージを活用し、分散型ネットワーク上でデータを保存することで、ユーザー自身がデータを管理できる仕組みを提供しています。
ファイルコインネットワーク上にデータを保存することで、特定のサーバーに依存せず、サイバー攻撃やシステム障害のリスクを分散・軽減することが可能になります。検閲が困難になるため、ユーザーはより自由にデータを管理することができるようになります。その結果、ファイルコインの分散型ストレージサービスは、安全性と信頼性に優れたデータ保存の新しい仕組みを構築しています。
2. 新プロトコルIPFS(InterPlanetary File System)
ファイルコインネットワークは、IPFS(InterPlanetary File System)を技術基盤とすることで、効率的で検閲に強いストレージを提供しています。
IPFSは、データをインターネット上にある複数のコンピューター(ノード)に分散して保存し、個々のコンピューター(ピア)が直接データをやり取りする仕組み(P2Pネットワーク)を利用することで、効率的なファイル転送を可能にするプロトコルです。従来のHTTPプロトコルのように特定のサーバーにデータを集中させるのではなく、データのハッシュ(識別子)を使って世界中のノードに分散保存します。
IPFSの技術によって、ファイルコインはGoogleやDropboxといった中央集権的な管理を必要とせず、安全で効率的に情報を保存・共有できるインターネット環境を実現しています。
3. マイニング報酬
ファイルコイン(Filecoin)は、独自のマイニング報酬システムを採用しており、分散型ストレージサービスの運用にはストレージを提供するマイナーが重要な役割を果たしています。
ユーザーはデータを保存するためにFILコインを支払い、マイナーは未使用のストレージ容量を貸し出すことで報酬としてFILコインを受け取ります。この報酬は、マイナーがデータを正確に保存し、一定期間そのデータを保管することで得られる仕組みです。ファイルコインには限られた発行枚数が設定されており、これが市場での価値にも影響を与えています。
こうした仕組みは、次の2つのコンセンサスアルゴリズムによって実現しています。
- Proof of Replication(PoRep)
- Proof of Spacetime(PoSt)
これらのアルゴリズムは、マイナーがデータを正確に長期保管していることを証明します。この仕組みにより、ユーザーとマイナーの双方にインセンティブを提供し、信頼性の高いストレージシステムを実現しています。
ファイルコイン(FIL)の現在のチャート
上のグラフは、過去から現在までのファイルコインチャートです。2021年3月31日に187.84ドルの最高値を記録した後、急激に価格が下落し、2022年以降は1FIL=3〜5ドルの低水準で推移しています。
2024年4月にはビットコイン半減期を迎えたことで、ビットコイン価格は史上最高値を記録し、その影響は仮想通貨市場全体の活性化に寄与しました。しかし、その影響はFILトークンには及びませんでした。
現在のチャートを見ると、その将来性に不安を抱く投資家も少なくないでしょう。しかし、現在価格は潜在的な価値に比べて非常に割安です。将来的な価格上昇を見込んで、長期投資を考えるガチホ向け仮想通貨として、今が絶好の購入タイミングかもしれません。
ファイルコイン(FIL)の将来性と価格予測
過去から現在までのファイルコインチャートを見ると、もはや草コインのように低価格帯で停滞した状態が続いています。こうした状況を見て、「ファイルコインは終わった」と思う人も多いでしょう。
しかし、ファイルコインはWeb3.0時代において注目すべき仮想通貨の1つでもあります。ここでは、ファイルコインの将来性と、今後の価格予想について紹介します。
Web3.0時代におけるファイルコインの将来性
2023年2月、仮想通貨市場の時価総額ランキング5位で将来性が期待されているソラナ(SOL)がファイルコインと戦略的提携を結んだことが明らかになりました。
この提携は、ソラナブロックチェーンに分散ストレージ機能を組み込むことで、データの冗長性と拡張性を向上させ、セキュリティの強化を図ることを目指しています。今後、ソラナブロックチェーンの信頼性と拡張性の向上が期待されています。
FilecoinとSolanaの提携が成功すれば、ファイルコインのストレージ機能に対する評価が高まり、FILトークン価格にも大きな影響を与える可能性があるでしょう。
その他にも、以下の要因により、仮想通貨FILの将来性に対して、大きな期待が寄せられています。
- Web3.0市場の拡大に伴う分散型ストレージの需要増加
- デジタル化の進展によるデータ量の増加
- IPFS技術の普及
これらの要因はFILトークンの需要を高める潜在的な要素であり、これからの時代に欠かせないWe3.0仮想通貨の1つに成長することが期待されます。
最新AIによるファイルコインの価格予想
仮想通貨価格のAI予想サイト(Coin Price Forecast)では、ファイルコイン(FIL)の将来価格を次のように予測しています。
最新AI予測では、FILトークンの将来価格は上昇傾向にあり、2036年には現在価格の約4.4倍に上昇する見込みです。
ビットコインやドージコインなど、過去に1000倍爆上げした仮想通貨などのような急成長は期待できないものの、今後も堅実な成長を遂げることが予想されます。
ファイルコイン(FIL)購入におすすめの取引所
ファイルコインは、主に海外の仮想通貨取引所で取り扱いがあります。本稿執筆時点において、FILトークンを購入できる日本の取引所はGMOコインだけです。
GMOコインは、日本国内で人気がある仮想通貨取引所の1つです。取引手数料が安く、ユーザーフレンドリーなインターフェースを提供しており、初心者から上級者まで幅広く対応しています。
項目 | 内容 |
運営会社 | GMOコイン株式会社 |
取り扱い暗号資産 (全26種類) |
ビットコイン(BTC) イーサリアム(ETH) ビットコインキャッシュ(BCH) ライトコイン(LTC) リップル(XRP) ネム(XEM) ステラ(XLM) ベーシックアテンショントークン(BAT) テゾス(XTZ) クアンタム(QTUM) エンジンコイン(ENJ) ポルカドット(DOT) アトム(ATOM) シンボル(XYM) モナコイン(MONA) カルダノ(ADA) メイカー(MKR) ダイ(DAI) チェーンリンク(LINK) ファクトム(FCR) ドージコイン(DOGE) ソラナ(SOL) アスター(ASTR) ファイルコイン(FIL) サンドボックス(SAND) チリーズ(CHZ) |
取引手数料 | 販売所:無料 取引所:Maker-0.01%、Taker0.05% |
日本円の入金手数料 | 無料 |
日本円の出金手数料 | 無料(大口出金:400円) |
ライセンス | 暗号資産交換業者 関東財務局長 第00006号 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第3188号 |
2024年10月時点で、GMOコインでは全36種類の暗号資産を取り扱っています。主要なアルトコインも豊富に揃っているため、暗号資産のポートフォリオを作るのに最適な取引口座の1つです。
なお、GMOコインは取扱いのある全26種類の暗号資産(仮想通貨)のうち、8銘柄のみ仮想通貨ステーキングに対応しています。現時点において、ファイルコインはステーキングすることはできません。
もしステーキングにより効率的に資産を増やしたい場合、仮想通貨プレセールを実施しているミームコインをチェックしてみてください。たとえば、FreeDum Fighters(DUM)は驚異の年換算利回り(APY)を提供しています。この他にも新しいミームコインが続々と誕生しているので、是非チェックしてみてください。
GMOコインをおすすめする理由
- FILトークンを購入可能な国内取引所:2024年1月時点において、ファイルコインが日本で上場している唯一の国内取引所です。
- 取引手数料が低い:取引所形式の取引では0.01%~0.05%の手数料はかかるものの、販売所取引の手数料、さらに日本円の入出金手数料が無料です。
- 高度なセキュリティ:GMOコインは金融庁に登録された信頼性の高い取引所であり、強固なセキュリティ対策により資産の安全性が確保されています。
GMOコインの口座開設は無料です。最短10分で仮想通貨取引を始めることができます。
ファイルコイン(FIL)の買い方
ファイルコイン(FIL)の購入方法は、一般的な仮想通貨の買い方と同様に、以下の5ステップで購入できます。
- GMOコインの口座を開設
- 自己資金を入金
- チャート分析
- 取引形態を選択
- 数量を指定して購入
各ステップについて簡単に紹介します。
1. GMOコインの口座を開設
GMOコインの公式サイトにアクセスし、「いますぐ口座開設」をクリックします。その後は、以下の手順に従って、必要情報の入力・登録を行います。
①口座開設フォームからメールアドレスを登録
②パスワードおよび2段階認証設定
③本人情報・取引情報を登録
④本人確認書類を提出(アップロード)
⑤口座開設コードを入力
なお、GMOコインの口座開設には審査があります。審査を無事通過した場合、登録メールアドレス宛に「6桁の口座開設コード」が届きます。GMOコインのマイページにログインし、口座開設コードを入力すれば口座開設完了です。
2. 自己資金を入金
口座開設完了後、ファイルコインを購入するための資金(JPY)を口座に入金します。GMOコイン口座への入金は、次の3種類に対応しています。
- インターネットバンキング
- Pay-sasy(ペイジー)
- 銀行振込
なお、いずれの方法も入金手数料は無料です。ただし、各金融機関が定める振込手数料はお客様負担となるのでご注意ください。ただし、GMOあおぞらネット銀行、または楽天銀行の口座からの入金の場合、振込手数料は無料です。
3. チャート分析
ここまでで、ファイルコインを購入する準備は整いました。しかし、取引を開始する前に、現在の市場トレンドや今後の値動きを確認するためのチャート分析を行うことをおすすめします。
たとえば、移動平均線を用いたトレンド分析は、初心者でも取り組みやすい効果的な手法です。
移動平均線を確認することで、売買に適したタイミングや今後の価格変動を予測しやすくなるでしょう。
4. 取引形態を選択
GMOコインでは、次の2つの取引形態を選択することができます。
- 現物取引:入金した自己資金の範囲内で仮想通貨を購入
- レバレッジ取引:証拠金を担保にして自己資金以上の金額で仮想通貨を購入
現物取引は、口座に入金した範囲内で仮想通貨を購入するシンプルな方法です。一方、仮想通貨のレバレッジ取引(信用取引)は、証拠金を担保にして、手持ち資金以上の金額で取引することができる方法です。おすすめの証拠金取引所もぜひご覧ください。
ただし、ファイルコインはレバレッジ取引対象外となるため、現物取引でのみ購入可能です。
5. 数量を指定して購入
GMOコインでファイルコインを購入する際の最低注文数量は0.1FILです。本稿執筆時点のレートで換算した場合、最低60円から取引を始めることができます。購入したい数量を選択後、購入ボタンをクリックしましょう。
以上がGMOコインでファイルコインを購入する方法です。まだGMOコインの口座をお持ちでない方は、以下のボタンをクリックして公式サイトをチェックしてみてください。
GMOコインを見てみるファイルコインを購入する際の注意点
一部のユーザーからファルコンに対する「怪しい」や「終わった」というネガティブな声が聞こえる一方で、その将来性に期待を寄せる投資家も少なくありません。
これからファルコンを購入する際は、以下のリスクに注意しましょう。
- 仮想通貨特有のボラティリティリスク
- 分散型ストレージネットワークの技術的リスク
- 競合プロジェクトの成長
これらの注意点を理解した上で、投資をご検討ください。
1. 仮想通貨特有のボラティリティリスク
ファイルコインは仮想通貨全体の市場動向に影響を受けます。特に、仮想通貨はボラティリティが激しい特徴があり、時にギャンブル性を伴う投機対象として扱われることもあります。こうした傾向は、短期間で大きな利益を狙える一方で、短期間に大きな損失を被る可能性があることを意味しています。
このようなボラティリティのリスクが存在することを十分考慮したうえで、トレード戦略を立てる必要があるでしょう。
2. 分散型ストレージネットワークの技術的リスク
ファイルコインが提供する分散型ストレージネットワークは、革新的なコンセプトを持つ一方で、技術的な課題や開発の遅延といったリスクが存在します。
特に新しい仮想通貨に見られることの多い技術的な不確実性は、FILトークン価格を暴落させる要因となる可能性があります。投資を検討する際には、プロジェクトの公式発表や現在の技術的な進展状況を定期的にチェックしてくことが重要です。
3. 競合プロジェクトの成長
ファイルコインは、分散型ストレージ市場のパイオニア的存在の仮想通貨です。しかし、同じようなコンセプトを持つ競合プロジェクトが次々と登場しています。たとえば、Storj(STORJ)やSia(SC)といった分散型ストレージの仮想通貨も注目を集めています。これらの競合プロジェクトが急速な成長を遂げた場合、ファイルコインは市場シェアの確保が難しくなり、FILコインの価格に悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。
ファイルコインに投資する際には、これらの競合プロジェクトの動向にも注意を払う必要があります。
ファイルコイン(FIL)仮想通貨のまとめ
ファイルコイン(Filecoin/FIL)とは、分散型ストレージシステムを提供する仮想通貨プロジェクトです。従来の中央集権型クラウドストレージに対するプライバシー保護の懸念を解消し、ユーザーがより自由で安全にデータを管理・共有できるストレージシステムを提供します。
ブロックチェーン技術がインターネットサービスの基盤として発展するWeb3.0時代において、個人のプライバシーを尊重する分散型ストレージの重要性および需要は高まることが予想されます。
ファイルコインは、分散型ストレージ市場のパイオニア的存在として、今後のさらなる成長が期待できます。それだけでなく、ビットコインを超える可能性のある仮想通貨としても注目されています。
ファイルコイン(FIL)に関するよくある質問
Q1. ファイルコインの価格はいくらですか?
Q2. ファイルコインの過去最高値はいくらですか?
Q3. ファイルコインの価格予想は?
Q4. 国内でFilecoinは買えますか?
Q5. 今後ビットコインを超える可能性を持った暗号資産3選とは?
Q6. ファイルコインのマイニングとは?
Q7. FilecoinのJPY価格はいくらですか?
Q8. Filecoinの競合は?
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