ビットコイン、売り圧力低下で回復の兆し|ヴァンエック分析

資産運用会社のヴァンエックは19日、暗号資産(仮想通貨)市場に関する最新のレポートを公開した。
マイナーの売り圧力は安定を維持
レポートによると、ビットコイン(BTC)の価格下落によりマイナーの収益性が悪化している。
過去30日間で平均価格が19%下落し、マイナーの収益は前月比で11%減少した。
また、オンチェーンでの活動も低下しており、送金量は31%減少し、1日あたりの手数料も27%落ち込んでいる。
収益性の低下にもかかわらず、マイナーからの売り圧力は安定している。取引所への資金流入はBTCベースでわずか1%の増加にとどまった。
マイナーの総保有残高は約68万4,000BTCとなっている。
新たに約16万4,000 BTCが採掘されたものの、残高は前年比で0.5%の減少となった。マイナーがパニック売りを避け、採掘した分を計画的に売却する戦略を維持していることがうかがえる。
半減期後の報酬減少や固定費の負担がある中で、保守的な資金管理が徹底されている。
一部のマイナーは、AI分野への事業転換を図るなど、新たな戦略も模索している。
長期保有者の動向と市場の展望
一方で、長期保有者による売却活動も減少傾向にある。仮想通貨長期保有は、市場の変動に対する有効な戦略として注目されている。
すべての保有期間の層において、送金量が低下していることが確認された。経験豊富な市場参加者からの売り圧力が低下している現状を、同社は市場にとって「潜在的に建設的な兆候」と評価している。
過去のサイクルで高値掴みをした投資家が、現在の価格水準での売却を控えているとみられる。例えば、1年から2年保有している層の平均取得単価は約7万2,700ドルと推定されている。
含み損を抱えていることが、売却を遅らせる要因となっている。
オプション市場では防御的な姿勢が目立ち、プットとコールの建玉比率は2021年6月以来の高水準を記録した。先物市場の資金調達率も低下しており、過度なレバレッジは解消されつつある。
全体的な供給圧力は中程度に収まっており、市場は現在、慎重な姿勢を保ちながらも価格の統合段階にあると考えられる。