米SRM社、トロンへ1億ドル投資|3.6億TRXをステーキング

テーマパーク向け玩具メーカーのSRMエンターテインメントは30日、1億ドル規模のトロン(TRX)財務戦略の一環として、3億6509万6845TRXのステーキングを行った。
伝統的事業から仮想通貨への戦略的転換
SRMエンターテインメントは、ナスダックに上場する時価総額1億3700万ドルの企業だ。
従来はテーマパーク向けの特注商品を設計していたが、近年は暗号資産(仮想通貨)に関する投資、特にトロンのブロックチェーンエコシステムに戦略の軸足を移している。
今回の投資は、同社が進める1億ドル規模のトロン財務戦略の一環だ。
分散型のレンディングプラットフォームJustLendを通じてトロンをステーキングし、標準的な報酬とエネルギーレンタル機能を組み合わせることで、年間最大10%のリターン生成を目指す。
ジャスティン・サン創設者との連携強化と市場の反応
この戦略転換は、経営陣の刷新によって加速している。
新たにWeike Sun氏が取締役会会長に就任し、トロンのジャスティン・サン創設者が戦略諮問委員会に加わったことで、トロンエコシステムとの組織的な結びつきが深まった。
この仮想通貨戦略は市場から高く評価されており、同社の株価は過去6ヶ月で1120%以上、過去1年間で500%以上も急騰した。
直近では週に18.5%下落するなど価格変動の大きさも見られるが、同社は潤沢な現金を保有しており、財務の健全性がこの戦略を支えている。
企業の仮想通貨戦略と今後の展望
SRMエンターテインメントの動きは、ソフトウェア企業のストラテジー社によるビットコイン(BTC)への大規模投資戦略を想起させる。
企業の資産としてトロンを大規模に採用する先駆的な事例となる。
同社の伝統的な商品事業における過去1年間の収益は439万ドルであり、今回の投資規模の大きさが際立つ。
仮想通貨戦略が、同社の財務において中心的な役割を担いつつある。
仮想通貨への投資は高いリターンが期待される一方で、その投機的な性質から市場の変動性や規制当局による監視といったリスクも依然として存在する。
SRMエンターテインメントは株主価値の創造を強調している。
同社が採用したステーキング戦略は、高いリターンを狙える仮想通貨ステーキングランキングでも注目されている。