トランプ氏、CLARITY法案の倫理規定に合意|8月採決へ前進

トランプ米大統領は20日、暗号資産(仮想通貨)関連法案の倫理規定に合意した。
法案成立に向けた最大の障壁が解消
米国の包括的な仮想通貨規制法案である「CLARITY法案」は、上院での採決に向けて大詰めを迎えている。
同法案はデジタル資産市場の規制枠組みを確立する重要なものだ。特にビットコインなどの主要な暗号資産に対する明確なルール作りが期待されている。
しかし、大統領や連邦議員などの政府高官が在任中に仮想通貨で利益を得ることを制限する倫理規定の扱いが、これまで大きな争点となっていた。
報道によると、ホワイトハウスと議員間の数カ月にわたる交渉の末、トランプ氏は広範な利益相反ルールを受け入れた。
トランプ氏は2025年の財務開示で、約14億ドル(約2,282億円)の仮想通貨関連収入を報告している。
この中にはイーサリアム関連の投資収益も含まれるとみられている。この巨額の収入を背景に、民主党側は強力な倫理規定の導入を強く求めていた。
過去には、特定の役職者を対象とした倫理規定の修正案が上院銀行委員会で否決された経緯がある。
今回の合意は、政府全体に一律に適用される幅広い枠組みを受け入れた形だ。法案を上院での採決に進めるための最後の壁を取り除いたと評価されている。
ホワイトハウスの担当者は、歴史上最も包括的な倫理規定になると説明した。8月上旬の期限が迫る中、法案の審議は大きく前進する見通しだ。
具体的な条文と今後の課題
倫理規定の合意が報じられた一方で、具体的な条文はまだ公開されていない。民主党議員らも詳細を確認しておらず、現時点では政治的な約束の段階にとどまっている。
既存の保有資産の売却が義務付けられるのか、あるいは情報開示にとどまるのかなど、ルールの適用範囲には不透明な部分が残る。
トランプ氏や他の高官が持つ既存の収入源がどう扱われるのかも焦点だ。家族の活動が規制の対象に含まれるかどうかも明らかになっていない。
これらの詳細が、民主党側が合意を実質的な安全策とみなすかどうかの鍵を握る。
また、CLARITY法案には倫理規定以外にも議論を呼ぶ項目が含まれている。分散型金融(DeFi)の扱いやステーブルコインの利回り制限など、解決すべき課題は少なくない。
上院で法案が可決された場合でも、下院とのすり合わせが必要となる。トランプ氏の合意は法案成立の可能性を大きく高めた。
しかし、8月の期限までにすべての手続きを終え、大統領の署名に至るかは依然として予断を許さない状況だ。市場関係者は、近日中に公開される予定の法案テキストに高い関心を寄せている。