米財務省調査、仮想通貨収益で低所得者の住宅ローン急増

米財務省金融調査局は27日、暗号資産(仮想通貨)投資による収益を住宅ローンの頭金に活用する低所得世帯が増加していると発表した。
低所得者層の住宅取得が加速
サミュエル・ヒューズ氏らの研究チームによる調査では、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨への投資が活発な地域において住宅ローンの契約数が大幅に増加している。
仮想通貨関連の税務申告が6%を超える地域では、低所得世帯の住宅ローン保有率が250%以上上昇した。
平均的な住宅ローン残高も17万2000ドル(約2580万円)から44万3000ドル(約6645万円)へと150%増加している。この傾向は自動車ローンの新規契約数や残高にも同様の影響を与えている。
金融システムへの影響と懸念
研究チームは仮想通貨投資が活発な地域における住宅ローンの債務収入比率が推奨水準を超えていると指摘する。現時点では延滞率は低水準を維持しているものの、経済環境の悪化や仮想通貨市場の下落時にリスクとなる可能性がある。
米連邦準備銀行ニューヨーク支店の統計では2024年第3四半期の米国家計債務総額が17兆9000億ドル(約2685兆円)と過去最高を記録している。住宅ローンや自動車ローンなど各種債務の増加が要因となっている。
金融アドバイザーの見方に変化
デジタル・アセット・カウンシル・オブ・ファイナンシャル・プロフェッショナルズ(DACFP)とフランクリン・テンプルトン・デジタル・アセッツによる最新の調査では、金融アドバイザーの間で仮想通貨への理解が深まっている。
調査対象となった619人の金融専門家のうち19%が顧客の半数以上が仮想通貨を保有していると回答した。これは前四半期の15%から増加している。仮想通貨を保有する顧客がいないと答えたアドバイザーは3%にまで減少した。
デジタル資産の普及が進む一方で、金融当局は過度なレバレッジによる金融システムへのリスクを警戒している。特に低所得世帯における債務増加の動向については、今後も注視が必要とされている。