ドージコイン、一時2%急落｜イーロンマスク氏の発言を受け
ドージコイン（DOGE）の価格は31日、イーロン・マスク氏が米政府がドージコインを採用する計画はないと発言したことを受け、一時2%急落した。
米政府によるドージコイン採用計画はないと明言
ドージコイン価格が一時的に下落した主要因は、テスラCEOであり政府効率化省（DOGE）の責任者を務めるイーロン・マスク氏による、アメリカPACのタウンホールイベントでの発言だと推測される。
マスク氏は、米政府がドージコインを公式に採用する計画はないと明言し、これまで市場に広がっていた楽観的な憶測を打ち消した。
政府効率化省の名称がミームコインと一致することから、一部投資家は政府による暗号資産（仮想通貨）の活用を期待していた。
しかし、同氏は「名前はインターネットミームに由来するもので、ドージコインとは実質的な関連がない」と強調。
「Government Efficiency Commission」という当初の政府効率省の名称が「DOGE」に変更された背景には、ネット文化への軽い敬意があるに過ぎないと説明した。
この発言は市場に即座に影響を及ぼした。ドージコインはマスクの言葉を受けて短時間で値を下げ、投資家の失望感が価格に反映された形だ。
マスク氏はこれまでドージコインの熱心な支持者として知られ、過去にはXでの投稿やテスラでの決済導入を通じて価格を押し上げてきた。
それだけに、今回の否定発言は市場参加者にとって予想外の冷や水となり、売りが加速したとみられる。
ただし、31日終盤にかけて状況は反転した。本稿執筆時点で、ドージコインは24時間比5.6%上昇し、0.173ドル台で推移している。
マスク発言による下落は一時的で、市場が冷静さを取り戻した結果、買い戻しが入った可能性が高い。今後の注目点は、マスクの言動が再び市場を動かす触媒となるかどうかだ。
現時点では、マスクの影響力がドージコインの値動きを支配している状況が続くと予想される。投資家は、彼の発信に注視しつつ、短期的なボラティリティに備える必要があるだろう。
【4月1日最新】ドージコイン（DOGE）の価格分析
2024年のドージコインは、ビットコインETF承認や米大統領選挙といった好材料に支えられ、年間を通じて堅調なパフォーマンスを記録した。
週足チャートでは、2023年12月にゴールデンクロスが発生し、長期上昇トレンドの開始を示唆。2024年12月には0.48ドルでピークを形成し、年間の上昇幅が明確に確認された。
しかし、足元の動きを見ると、その勢いは失速。20週移動平均線を下抜けた後、下落が加速し、5ヶ月分の上げ幅をほぼ帳消しにする展開となった。
直近では、100週移動平均線上の0.14ドル付近で反発の兆候が見られる。
このラインがサポートとして機能している点は注目に値するが、週足レベルでの買い圧力が回復するかは不透明だ。
0.14ドルを維持できなければ、次のサポート水準である0.10ドルが視野に入るリスクが潜む。
逆に、この水準で底堅さが確認されれば、調整局面の終了と新たな上昇局面への移行が期待される。
日足チャートに目を移すと、短期的な下降トレンドが続いていることが鮮明だ。
2月初旬にデッドクロスが発生して以降、価格は下落基調を強め、3月上旬の直近高値0.24ドルをピークに軟調な動きが続いている。
この0.24ドルを上抜けない限り、売り圧力が優勢な状況が維持されると予想される。
現在の価格は0.14ドル近辺で推移しており、100週移動平均線と重なるこの水準での攻防が焦点だ。
反発の兆候はあるものの、出来高の増加や明確な買いシグナルが伴わない限り、上昇への転換を確信するのは時期尚早だ。
0.14ドルを下抜ける場合、週足と同様に0.10ドル付近までの下落が現実味を帯びる。
一方、短期的な値固めが進めば、0.24ドルへの再挑戦も視野に入るが、そのためには市場センチメントの改善が不可欠となる。
ドージコイン（DOGE）相場の要点
- 0.14ドルのサポートが鍵：100週移動平均線上の0.14ドルでの攻防が短期的な方向性を決定。この水準での底堅さが調整局面終了のシグナルとなり得る。
- 0.24ドル超えでトレンド転換：直近高値0.24ドルを突破すれば、短期下降トレンドの終焉と上昇再開の可能性が高まる。
- 下抜けリスクは0.10ドルへ：0.14ドルを維持できない場合、次のサポートである0.10ドルまでの下落が現実的なシナリオとして浮上。
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