アバランチ、ネットワーク活動が急成長|ERC-404が牽引

大手レイヤー1ネットワークのアバランチ AVAX -3.27%はこのほど、チェーン上のトランザクション数やアドレス数が高水準に達した。
アバランチのネットワーク活動を示す7日間移動平均トランザクション数は、5月初旬の約29万6,000件から、6月中旬には100万件を超えた。これは240%の増加となる。
アクティブアドレス数も5月には過去最高の360万件を記録し、ネットワークの需要を反映して平均取引手数料も倍増した。
ERC-404とゲームが活動を牽引
今回の活動急増の主な要因は、ERC-404と呼ばれる新しいトークン規格の発行と取引にある。
ERC-404トークンは、ユーザーがボンディングカーブメカニズムを用いて、Xのポストから直接取引可能なトークン規格だ。
このERC-404形式のトークンを発行できるローンチパッドであるarena.tradeの登場によって、 個人間の送金が活発化したことがトランザクション数の増加に直結した。
また、6月初旬には人気ゲーム「メイプルストーリーユニバース」がアバランチ上でローンチされ、週間で580万件のトランザクションを記録した。
この大規模な処理を可能にしたのが、アバランチ独自のレイヤー1(旧サブネット)と呼ばれる技術だ。
レイヤー1は、メインネットワークの混雑を避けながら、特定のアプリケーションが高い処理能力を維持できるように設計されている。
AVAX価格への影響/h2>
ネットワーク上の指標が好調である一方で、ネイティブトークンのAVAXの価格は弱気なシグナルを示している。
6月13日には、市場の勢いを示すMACDヒストグラムがマイナス圏に転じた。
アナリストは、現在の活動急増がERC-404トークンや特定ゲームのローンチといった一時的な要因によるものではないかと指摘する。
そのため、アバランチが長期的に成長するためには、新しいDeFiの登場や、開発者コミュニティの拡大といったエコシステム全体の成長が不可欠だとみられている。