ナスダック、SUI ETFの上場に向け正式申請|SECが審査開始

Nasdaq(ナスダック)は27日、21SharesのSUI ETFの上場・取引に向けて、米証券取引委員会(SEC)に19b-4申請書を提出した。
これにより、SECの正式な審査プロセスが開始される。
SUI ETFの概要と意義
今回の申請は、21Sharesが4月30日にSECに提出したS-1フォームに続く重要なステップとなる。SUI ETFは、SuiブロックチェーンネットワークのネイティブトークンであるSUIへの規制された機会を機関投資家に提供することを目的としている。承認されれば、従来の金融商品を通じてSUIへ容易にアクセスできるようになる。
SECはこれまで仮想通貨ETFの承認を遅らせてきた歴史があるため、今回の商品承認時期にも不確実性が残る。しかし、21SharesはSUI ETFを積極的に推進する数少ない企業の一つであり、ニッチなブロックチェーンエコシステムに対する機関投資家の関心の高まりを狙っている。
市場の反応とセキュリティ課題への対応
申請発表後、SUIの価格は約2%上昇し、3.64ドル付近で取引された。これは、仮想通貨市場全体のボラティリティが続く中でも、ポジティブな反応が示された結果である。
一方、Suiネットワークは最近、Cetusプロトコルを標的とした2億2300万ドルのハッキング事件に対処した。この事件では、1億6000万ドルの盗難資金が凍結され、回復イニシアチブが開始された。なお、このハッキングはCetusの内部ソフトウェアに起因するものであり、SuiブロックチェーンやそのSui Moveプログラミング言語に問題があったわけではない。
Suiは、エコシステムの安全性強化を目指し、1000万ドルのセキュリティ基金を設立するとともに、Cetusの侵害事件を受けた対応策を講じた。この措置により、ネットワークの信頼性向上に向けた積極的な姿勢が示されている。