仮想通貨HYPEが高値更新、S&P500連動の先物取引スタートか

分散型取引所(DEX)ハイパーリキッドのネイティブトークンであるHYPEは12日、史上最高値となる44ドルを記録し、時価総額は一時140億ドルに達している。
この上昇の背景には、ハイパーリキッドのスポットトークン基盤であるUnitの創設者が、新たなティッカー「ES」と「NQ」のテストに言及したことがある。
これらは米国の主要株価指数であるS&P 500とNASDAQに連動する、オンチェーンの株価指数先物である可能性が市場で憶測を呼んでいる。
オンチェーン株式取引にも注目
暗号資産(仮想通貨)市場では、トランプ政権下で規制緩和が進む中、2025年のオンチェーン株式取引は透明性と効率性を高めるとして、投資家の注目を集めている。
ブロックチェーン技術を活用したこの取引方式は、従来の市場インフラを革新し、取引コストの削減やリアルタイム決済を実現。
金融機関やテック企業が積極的に参入し、新たな投資機会を創出している。
大手仮想通貨取引所クラーケンは、「xStocks」をソラナ(SOL)上で展開し、NVIDIAやテスラなど50以上の米国株・ETFのトークン化株式を24時間取引可能にしている。
一方で、規制の不確実性やセキュリティリスクへの対応が課題として浮上。市場参加者は、技術の進化と法整備のバランスを見極めながら、オンチェーン取引の可能性を探っている。
エコシステムの成長も信頼を醸成
HYPEトークンの価格上昇は、ハイパーリキッドエコシステム自体の堅調な成長にも支えられている。
同プラットフォームは5月、無期限先物の月間取引高が過去最高の2,480億ドルに達した。また、同プラットフォームに預け入れられた総資産額(TVL)は、19億7,000万ドルに急増している。
さらに、ハイパーリキッドのレイヤー1ブロックチェーン上に構築されたEVM互換環境であるHyperEVMは、 2025年2月のメインネット開始以来、急速に注目を集めている。
高速トランザクションと低手数料、HyperBFTによる高いセキュリティを特徴とし、DeFiやNFT、GameFiなど多様なプロジェクトが展開。
エアドロップや流動性マイニングでユーザーの参加が急増し、取引量とTVLも急成長している。