ビットコイン10万ドル目前｜ハッシュレートも最高記録

ビットコイン（BTC）は21日、過去最高値となる9万9000ドルに達し、10万ドルの大台に迫った。

強気相場を後押ししているのは、機関投資家による買い増しや暗号資産（仮想通貨）市場全体の活発化だ。他の主要仮想通貨も上昇し、イーサリアム（ETH）は10％、ソラナ（SOL）は11％の上昇を見せた。

ビットコインの動き｜10万ドル目前の価格推移

ビットコインは21日、前日比5％上昇し、史上最高値となる9万9000ドルを記録した。これにより、ビットコインの時価総額は1.94兆ドルに達し、2兆ドルまであと一歩のところにある。

Bitgetのグレイシー・チェンCEOによると、ビットコインの急上昇は主に機関投資家による大量の現物購入が原因だという。マイクロストラテジーは先週、1BTCあたり8万8617ドルの平均価格で5万1000BTCを購入したほか、さらなる購入資金として26億ドルを調達予定と発表した。

チェン氏は「伝統的なファンドによる膨大な買いの影響で、BTCの価格が急速に上昇している」と指摘。さらに、心理的節目である10万ドルが近づくことで、一部投資家が利益確定を行う可能性がある点も述べた。

しかし、同氏は「10万ドル突破とその後のさらなる上昇は時間の問題に過ぎない」と楽観的な見解を示した。

マイニング業界の状況｜ハッシュレートが史上最高を記録

ビットコインのネットワーク計算能力も新記録を樹立。21日午後8時30分（EST）時点で、ハッシュレートの7日間移動平均（SMA）は776.45EH/sに到達。

これに伴い、マイナーの収益性も大幅に改善している。11月4日時点でハッシュプライス（1PH/sの価値）は42.86ドルだったが、現在は63.07ドルまで上昇した。

The Blockのデータによると、ビットコインマイナーの総収益は7億7,813万ドルに達し、そのうち7億5,223万ドルはブロック報酬からの収益だ。

59のプールまたはエンティティが計算能力を提供しており、ブロック生成間隔が平均9分2秒に短縮されている。これにより、次回の難易度調整で10.9％の上昇が予測されており、競争の激化が見込まれる。

価格上昇とハッシュレートの記録更新が示すのは、仮想通貨市場の持続的な成長と競争の激しい環境だ。マイナーにとってはさらなる課題とともに、収益拡大のチャンスも広がっている。